アールビバンに出会うまでの自分
私の原点「自分らしく生きたい」
野球、サッカー、スケボー、水泳、ポケバイ……。幼い頃からスポーツならなんでもやらせてくれる両親だった。その中で5歳の自分が選んだのはサッカー。今ではもうその理由をはっきりとは覚えてない。でも、どこへ行くにもサッカーボールを持っていた記憶はある。サッカーボールさえあればどこででも遊んでいられる子供だった。
物心ついた頃からずっとサッカー漬けの毎日を過ごしてきた。高校、大学はスポーツ推薦、受験勉強は一度も経験することはなかった。高校はいわゆるサッカーの名門校だった。部活の仲間たちの中には、プロを目指している者たちも当然のようにいた。でも自分はプロを目指す気持ちにはなれなかった。プロの道に進んだ先輩たちの姿に厳しさを感じていたのかも知れない。
大学4年生の時、千葉県の大学サッカーリーグ1部で得点王になった。自分の中に得点するための嗅覚と呼べるようななにかを掴んだ気がした。でもこの時期は同時に、それまでずっと打ち込んできた自分にとって一番大切なものに、自分から別れを告げる時でもあった。「これからはサッカーが趣味になるんだな」。なんだか不思議な気持ちになったことを今も覚えている。子供の頃にサッカーを選んだ理由、長くサッカーを続けてきた理由は単純なものかも知れない。子供の頃の自分はきっとこう考えたんだと思う。「サッカーが一番自分らしい」と。
アールビバンとの出会い
無限の可能性を夢見て。
今までずっと頭の中はサッカーでいっぱいだった。絵のことなんて全くと言っていいほど知らなかった。思い出しても美術館に足を運んだ記憶もない。アートとは全く無縁の世界で、時間があったらボールを蹴っていた。アートアドバイザーという仕事内容を想像すらできない自分がいた。
そんな自分がなぜか絵画の販売という仕事を選ぼうとしていた。人事担当者と面談を重ねても、難しそうな仕事という第一印象は消えなかった。むしろ話を聞くたびに、簡単な仕事ではなさそうだという思いがますます強くなった。でも、だからこそこの仕事は、自分にとってきっと挑戦する価値があるはずだと思った。
今もそうだが、いつも不安よりも好奇心が勝る。それが出来るようになるまでの過程を楽しみたい。アートを知らなかったからこそ、真っ白なキャンバスに無限の可能性を描けたのかも知れない。誰もが同じようにできる仕事じゃつまらないと思った。まだ見えないけれど、ゴールに向かって飛び込んでいくことが、自分には似合っている。
アールビバン入社時の夢
お客様の夢をいっしょに実現する。
あの頃は、サッカーに代わる打ち込めるなにかが必要だった。サッカーに注ぎ込んできた自分の熱量をもう一度ぶつけられるような、そんな困難な仕事に挑戦し、そして成功したかった。無謀かも知れないが敢えて難しい仕事を選んで、サッカーに負けない充実感、達成感をもう一度味わいたかった。アールビバンにはそんな自分が頑張れる、掴み取れる可能性を秘めた舞台が確かにあった。なりふり構わず試してみたかった、新しい自分を自分自身が知りたかった。
実力次第の成果主義、アールビバンは20代の若者にとって収入面でも夢を描ける職場だ。だからこそ、その仕事は一筋縄ではいかない。高額商品なのに車や家電などのように必ずしも生活必需品ではない絵画。そんな絵の魅力と一人ひとり違うお客様の希望をどのようにマッチングしていくか、それはアートアドバイザーの手腕に委ねられている部分が多い。任せられる責任の重さと実力のギャップは、入社早々誰もが直面する現実。自分も決して例外ではなかった。それを乗り越えるのは先輩や仲間たちの手助けや励ましももちろんあるが、最後は自分の力、積み重ねた努力だった。
自分が言いたいこと以上に、今、目の前のお客様がなにを思っているのか、なにを感じているのか、どんな言葉を求めているのか、相手の立場になって考えること。独りよがりにならずに相手を思いやること。それを考えるようになってから心にゆとりができ、焦らずに自分のペースでお客様と同じ時間と空間を共有することができるようになった。このお客様との出会いはもしかするとこの場限りかも知れない。一期一会の出会いだからこそお客様の話に真剣に耳を傾け、真正面から向き合う。そのお客様だけの夢の実現に向かっていっしょに前へ進む。そんな気持ちが今の自分をしっかりと支えてくれている。
これからの夢
「ナンバーワンでオンリーワン」を目指したい。
就活の時に読んだパンフフレットにこんな言葉があった。「ナンバーワンでオンリーワン」。アート業界唯一の上場企業で、オンリーワンの販売スタイルを創出し新しい道を切り拓き、業界トップトップとして走り続けるアールビバンのキャッチフレーズだ。余談だが自分の場合、アールビバンがナンバーワンでオンリーワンの企業であることは、入社を決める大きな要素のひとつとなった。「ナンバーワンでオンリーワン」、最高だ。口に出すのは照れ臭いが、自分の最終目標はアールビバンのこのキャッチフレーズ。この仕事に自分にしかできない自分だけの足跡を残したいと思っている。
入社3年目。今の目標は、自分らしいスタイルでトップ10以内に入る営業成績を残すこと。歴代のアートアドバイザーの中でこの難関をクリアしたのは、まだ男女一人ずつしかいない。自分が背中を追った先輩はそのうちのひとりだった。「少しでも先輩に追いつきたい」。目標は高いほどいい。夢は大きいほどいい。達成が難しいからこそやりがいが生まれる。
誰でもうまくいかない時は必ずある。でも、腐らずに努力を続けていれば、必ずまたチャンスは巡ってくる。そして、続けてきた努力だけが結果を生んでくれる。到達するまでの道のりは苦しいけれど、難しければ難しいほど手が届いた時の喜びも大きい。サッカーはそんなことを教えてくれた。サッカーで学んだことが間違いではないことを、サッカーで身につけた粘り強さが社会でも通用することを、誰かにではなく自分自身に証明したい。今はそんなことも思っている。